NEWガイアの夜明けで紹介された、クラウドファンディングを活用して新規事業を立ち上げるためのスクール「zenschool(ゼンスクール)」 22期新規募集(残席1名)

第162回MMS「製造業の枠にとらわれない東大阪の町工場社長が、新たに仕掛けることへの思いを語る」後編 (株)オークマ工塗 代表取締役 大熊重之さん

前編からの続きです。

●zenschoolマスターとzenschool関西について

 三木:色々と話を聞いてる中で製造業的な脳じゃないなというかビジネスマンですね。ビジネスを作っていくっていう。

宇都宮:商社マンっぽいですね。感覚が。ビジネスマンに近い。

大熊:僕の名刺には“趣味ビジネスモデル”って書いてあるんです。

三木:zenschoolでも「ビジネスモデルを作ること」って言ってましたけど、元々そういう思考なんですか?

大熊:元々はなかったと思うんですけど。元々僕も塗装職人からいってるので、そこから何でそうなったかちょっと分かんないです。

宇都宮:経営をしていてお金の流れとか人、モノ、リソースの流れを見ながら楽しくなってきたとか?

大熊:はい。塗装以外の製造業以外のことをどんどんやり出すと、モノづくりから距離が離れていくような気がして不安になっちゃうんです。それをもう1回戻そうと思ってzenschoolに行ったっていう。

宇都宮:そういう想いもあったんですか?

大熊:そういう想いもあったんですよ。

宇都宮:いざ今心境どんな感じですか?zenschoolを卒業されて。

大熊:結局zenschool卒業してモノは作ったんですけども、目的はそのモノじゃなかったり、もっとおもしろいのはzenschoolそのものがおもしろく感じてしまったので、zenschool関西(https://www.zenschool.jp/zenschool-osaka)をやることになりました。

三木:それでもう明日のzenschool関西第2期の発表会が終われば、関西のzenschoolマスターとして自分達でzenschoolを開催できると。

宇都宮:大熊さんどの辺に面白味を感じられたんですか?

大熊:やっぱり人の中から(何か)取り出せるところですね。

宇都宮:他にあんまりないものなんですか?そういうのって。

大熊:あんまりないでしょ。取り出し方が違いますもんね。マーケティングから取り出すっていうのがだいたい普通なんですけども、違いますからね。対極にあるような気がするんです。

三木:マーケティングからは確かに取り出してないですね。

宇都宮:マーケティングはどっちかと言えば外の世界を眺めて、空きを探す感じじゃないですか。市場を見て。僕らは市場を見てなかったですもんね。

大熊:また本当に取り出せていけるところがおもしろい。

三木:おもしろいですよね。人が変わるのがおもしろいでしょ?

大熊:ええ。おもしろい。

三木:ガラッと変わる。

宇都宮:関西1期でも色々ありましたしね。2期でも明日発表するから何かあるかもしれませんし。

三木:今地元の工業会とか所属されてるんですか?東大阪市の。

大熊:東大阪商工会議所には入ってます。

三木:どうですか?他の方とお話し、合いますか?

大熊:あまりお話することないので分かんないです。

宇都宮:不動産投資の話とかしないですか?

大熊:もうほとんど製造業の方が多いのであまり…

宇都宮:大熊さんも製造業じゃないですか。

大熊:製造業ですけど。

三木:ちょっと僕らが見てても頭1つ飛び抜けてる感じがするんですけど、なかなか飛び抜けちゃうと、あんまり周りとお話が合わなくなっちゃう。でもその時は製造業モードでお話しされてるんですね?

大熊:そうですね。でもそれでもモノづくりの話はあんまりおもしろくないなっていう感じはしますね。

三木:そうですか(笑)。

宇都宮:モノっていうのに縛られてるってことじゃないですかね。モノづくりっていうことをもう少し拡大解釈していくとか、見方を変えていくと色んな展開があるわけですし、こういう全然関係なさそうな不動産もモノづくりと関連性があるわけですし。

大熊:この古家投資もそうなんですけども、人が困ってるとか問題解決するとかいうことがおもしろいし、そこをポイントに置いてるんです。だからうちのこの塗装業のほうも、塗装の問題解決をしてるんです。お客さんが塗装について色んな不良が多いであったりとか、こんな色が作りたいとかそういう問題解決するっていうことのポイントでやってるんです。

宇都宮:それって製造業的ですもんね。問題を解いていくっていう。

大熊:ええ。問題を解決する。だからこれ(全国古家再生推進協議会)も投資家さんが投資で失敗するという困り事があったので、その体験とか勉強とかできる場を作ろうということでやってます。

 

●製造業、不動産業以外の活動について

三木:もう1つの困り事解決として手掛けられようとしているのが…

大熊:そうなんです。今ほとんどの製造業だけじゃなしに企業のほとんどが、採用に困ってるんです。「人がいない」「募集しても来ない」というようなことをずっと聞いてたので、あるきっかけで企業主導型保育園を企業がやると、求人すると5倍申し込みになったりとか離職率が6分の1になったりとか、土日の仕事をやりやすくなったとかすごいメリットが多いんです。だけどたぶん保育園の話をしてもピンと来る経営者がいなくて、だったらそれをアドバイスできる協会を作ろうと。しかもその協会の中に会員が多くなればまたスケールメリットで、保育園自体も良くなるし企業も良くなるしっていうことができるんじゃないかなということで、今回こういう新聞に載ってるんですけども、一般社団法人全国企業主導型保育支援協会というのを作りました。

 三木:これはどういう協会なんですか?

大熊:これは企業主導の保育園を運営がうまくいくように応援しますよということで、今から企業が保育所をやって会社の福利厚生とか採用とかに貢献したいなと思ってる企業さんのフォローもしていきますよ、立ち上げのお手伝いもしますよというのがこの協会なんです。

三木:実際こちらの会社さんでは保育所というのは作られるんですか?

大熊:うちの会社ではちょっとできなかったので。

三木:別のところで?

大熊:はい。今20社ぐらいはこの会に入ってもらって立ち上げの応援をしていくということでやってます。

三木:zenschoolのこの間の東京の発表会の発表された方も加工会社なんだけど保育園をやりたいっていう。ぜひ支援していただけると。自然の感じられる自然体験型の保育園。

大熊:やるなら今すぐですね。この新しい4月から企業主導型の補助金を出すんですよ。それでいくと建築費が7割ぐらいを助成されます。

三木:本当に?いいね。めぐちゃん(zenschool21期の大藪さん)をちょっと支援していただけると…

大熊:時間がないです。申請すぐしないとたぶん間に合わないと思う。

三木:すぐ後でつなぎますので。この仕組みがうまくいったからちょっとこの横展開っていうことで?

大熊:そうですね。一般社団でスケールメリットを生かすビジネスモデルっていうのがうまくいったので、そういった保育所であったりとか、あるいは今別で火災保険を適切に使える工務店の社団法人を作ろうとしてるんです。

三木:何ですか?それは。

大熊:火災保険ってなかなかほとんど使えてないです。保険実際使えるのに、台風とかで壊れて使えるとか経年劣化でないものは保険が下りるんだけども、それをほとんどの人が使えてないんです。それを保険屋に任せるからそうなるんであって、それを工務店がやるとちゃんとものが見れるので、管理もできるので適切に保険を使えるようになると。そうするとそこのオーナーさんもそうですし、工務店もそれによって仕事が増えるということを一般社団法人で、ノウハウを提供するよということを今計画中です。

三木:どんどん色んな社団法人で地域の困り事を解決する?

大熊:解決していくという。

三木:なるほどですね。すばらしいですね。

大熊:だから何かノウハウ、これは人に役立つというノウハウがあれば、私に言っていただければ社団法人化しますので。

宇都宮:そういうコンサルティングを?

大熊:コンサルティングします。

三木:すごいな。もう完全に製造業を越えちゃってますね。

宇都宮:枠にとらわれる必要がないっていうことですよね。製造業に、コンサル業に。

大熊:それは僕どっかで気づきました。箱にとらわれる製造業が多いんですね。

三木:モノとかね。

大熊:だいたい工場があったらそれをいっぱいにしないと気が済まないんです。機械買ったらそれをフル稼働させるということが目的になってしまって…

三木:目的と手段がごっちゃになってる?

大熊:ごっちゃになってるんですよね。

宇都宮:利益が増えればいいんですけど、そうでない数値が出てくる時は考える。

大熊:だから無理してでも稼働、稼働ってやって安い仕事を取って稼働させるみたいな。

三木:お困り事を解決することが目的だから、そのために別に機械をフルじゃなくて別にこういう社団法人を作ったり他のことでもいいわけですね。

大熊:はい。

三木:そういう風に柔軟に製造業の方はぜひ、行政の方もぜひ特に…(笑)。

宇都宮:大熊さんに相談していただければ。でもセミナーとかも時々されますもんね?

大熊:はい。その辺の話をちょっとすることもありますし、投資に関しては説明会等を色んなとこでやったりしてます。

宇都宮:zenschool関西の説明会もありますもんね?4月に。

大熊:4月12日(木)にありますのでぜひよろしく。

三木:何でそういう思考回路になっていった、製造業、塗装職人からそういう風になっていったんですか?

宇都宮:開く方向に行ってるじゃないですか?集中していく方向が多い業界の中で、開く方向の思考回路ですもんね?

大熊:何でなったか分かんないですね。

enmono(笑)

大熊:父親が言ってた言葉で「人と違うことをしろ」っていうのが、ずっと言ってたんですよ。それがちょっと頭にあるんですよね。

宇都宮:そうなんですね。実は梶川さん(zenschool11期)もそういうことが頭に残ってるって言ってましたよ。父親から「人と違うことをしろ」みたいな。そういう人多いんですかね?

大熊:そうですか。塗装屋だけど別のことをするとかいうのはそういうところから来てるかもしれないです。

宇都宮:そういうのに対して反対が起きない感じなんですか?

大熊:父親がいる時は父親が逆に「それはどんどんやれ」みたいな感じがあるので、1人になってからはもう止める人がいない(笑)。

三木:また周りに大熊さんを慕って色んなおもしろい経営者が集まって来てますもんね。何か大熊コミュニティみたいなのがあるんですか?大熊さんコミュニティ、大熊さんを囲む会とかですか?

大熊:あんまりこれといってそういうのは作ってないんですけども、何かおもしろいことがあったら「一緒に勉強しに行かないか?」って言って連れて行くというのは、しょっちゅうやってるみたいです。

三木:そのコミュニティがzenschoolにつながってるっていう感じですかね?大熊さんの仲間が。

大熊:そうですね。はい。

三木:zenschool受けたりとか?

大熊:あります。

三木:(大熊さんが)おもしろいですからね。

大熊:おもしろいですかね?

三木:おもしろいです。

大熊:いっぱい叱られましたけど(笑)。

宇都宮:叱った覚えはないですけど、大熊さんの鏡のように対応してたので。大熊さんの表情が物語ってたんですよ。そうじゃないって。

三木:あんまり感情を表現しないタイプですよね?

大熊:そうなんです。

宇都宮:そこを僕ら見てるので、違和感があるなっていうのは体が感じてることと考えて発言してることにギャップが感じられたので。

大熊:そういう見方をされたことがなかったんですね。

三木:どういう見方ですか?

大熊:論理的なところとかそういうところのほうが多くて。

三木:モノづくりはね。

大熊:それと感情と別々に見るとかね。

宇都宮:両方必要だと思ってるので、ロジックが強い時は感情が欲しいし、ロジックが弱い人に対しては僕はロジックを突っ込んでると思うんですよ。両方たぶん必要かなっていう。

三木:ロジックが強い人に感情を求め過ぎると、時々爆発しちゃうんです。ワーみたいな、「俺はこれでいい!」みたいな。

宇都宮:感情の取り扱いに慣れてないから。

 

●自社商品を持つというマイクロモノづくりについて

 三木:我々がzenschoolでやっている自社商品を持つというマイクロモノづくりって考え方があるんですけど、これに関して大熊さんどういう風に感じましたか?

大熊:僕もずっとメーカーになりたいって憧れてたので、それは絶対やらないといけないなと。ただ、僕ら普通そういうメーカーになりたいとかモノづくりしたいって思う人間は、一発目で成功させたいと思ってるんです。でもそんなことはあり得なくて、やっぱり続けていく中でヒット商品が出るとか良いモノができるということがあるので、zenschoolからもそうですし、マイクロモノづくりもお金をかけずに続けていけるような仕組みというか考え方なので、そこはすごい大切なことだなと思いましたね。

宇都宮:いきなり傷ついて二度とやりたくないっていうのは避けたいですもんね。

大熊:はい。2度ほどそういうことやってます。

宇都宮:よく戻って来られましたね。普通トラウマになって傷ついて戻って来れない人が多いじゃないですか。何かそういうのに手を出して苦労したからもう絶対やらないっていう人もいらっしゃったりとか。

大熊:僕はそこで傷ついたのでモノづくりから離れていったんですよ。

三木:今回のは続けていけそうですか?

大熊:続けていけます。

三木:やっぱりその先にある想いがあるから?

大熊:そうですね。あとはそこを具体化したいなと思ってるので、そんなに焦りもないですし。前なんかモノづくりって商品にしたらすごい焦ってて、早く作らないとダメだとかすぐ売らないといけないとかそんなのがあったんですけど、今回はそういう焦りもないですし、だから続けていけるんじゃないかなと思ってはいます。

宇都宮:焦ってってどういう焦りだったんですか?お金を回収しなきゃとかってことですか?

大熊:お金の回収が一番大きいですけども、計画を立てる中で進捗が進まないとか、その課題を解決できなかったりすると販売できないからどうしようああしようっていう、そんな感じですね。

宇都宮:でも実際経験されると計画が立たないことをやろうとしてるわけですよね?それを計画を押し込めると当然整合性がつかないですし、振り返るのが当たり前なんでしょうけど気づきにくいものですか?

大熊:全く気づかないですね。やってくうちは。

宇都宮:誰かアドバイスとかなかったですか?

大熊:アドバイスはあるんですけども気づかないんです。例えばこのiPhoneケースをうちがやるって言った時に、僕自身はうちの塗装でオリジナルだからこれは他にはない差別化だと、デザイナーと組んで絵も描いてやったから他にはない差別化なんだって思ってるんですけども、他の人から見たら「別にそんなの100均に行ってもあるじゃん」みたいな、普通同じ、違うのと色が変わるだけっていう感じだったんですよ。それを分かってて言ってはくれてるんですけども気づかないんです。後から振り返ったら全然差別化になってないなと。

宇都宮:そういや言われてたなみたいな?

大熊:そういや言われてたなという感じですね。

 

●大熊さんの考える「日本の○○の未来」に対する想いについて

 三木:大熊さんの考える「日本の○○の未来」ということで、○○は自分自身で入れていただいていいんですけど、製造業とか中小企業とか塗装業でもいいですし、そういった何か想いがあれば教えていただきたいなと。

大熊:やっぱり僕は父親に憧れて仕事を始めたので、この製造業ですね。日本の製造業、特に中小零細というのが元気になってほしいなと思います。そこで歴史としてあるものと、新しい考え方のイノベーションを起こしてやっていけるっていうのが、特に中小零細はやりやすいと思うんですよ。「小さいからしんどい」とか言うんですけども、逆に大企業だったら動けないことがいっぱいあって、中小だったらもう自分さえ決めれば明日からでもできるので。

宇都宮:大企業とかだとエネルギーいりますよね。制約とかしがらみとか。

三木:中小企業は本当に動きが、社長が決めれば早いのでイノベーションを起こしやすい。

大熊:だからやるもやらぬも自分で決めれるので、そこで頑張ってほしいなと思いますね。そのための気づきになるっていうか手助けとして、zenschool関西がどんどん広がってくれると。

三木:広げていってください。ぜひこれからもよろしくお願いします。

大熊:こちらこそよろしくお願いします。

三木:今日はどうもありがとうございました。

大熊:ありがとうございました。

大熊重之さん
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「一般社団法人 全国古家再生推進協議会」WEBSITE
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