NEWガイアの夜明けで紹介された、クラウドファンディングを活用して新規事業を立ち上げるためのスクール「zenschool(ゼンスクール)」 23期新規募集(残席3名)

第145回MMS「株式会社という組織の有り様を研究し新たな時代にふさわしい会社像に変革している起業家」後編 ダイヤモンドメディア株式会社 代表取締役 武井浩三さん

前編からの続きです。

●ホラクラシー経営について

三木:後半はいよいよホラクラシーの話を伺っていきたいんですが。

武井:うちのビジネスモデルってこの流通構造、つながりの中で見えなくなってる部分を強制的に見えるようにしてしまうっていうサービスなので、見えるようになるとズルができなくなって、ちゃんとやってる業者とかちゃんとやってるオーナーとかがマーケットで勝てるようになる。市場の原理が働き始めるんですね。これってうちの会社が会社の中でやってることと全く一緒でして、こういう経営をしているからこそ業界の情報の非対称性とかブラックボックスがやたら気になるんです。ホラクラシーってヒエラルキーとよく対比して考えられますけれども、ヒエラルキーっていわゆるツリー型の上司がいて…

三木:社長がいて部長がいてみたいな。

武井:上に行くほど人数が少なくなってるっていう組織の形、情報の流れで、でもホラクラシーって生物的な考え方で、みんなもっとこんな単純な形じゃなくて複雑に人はつながってるよね、組織の中も今はそうなってきていると思っているんですけれども。こういう組織を会社が作れるようになってきたのはITがあるからっていうのが我々のやってきた実感ですね。

三木:私もzen2.0(http://zen20.jp/)というボランティア組織を色々とマネジメントしようとしてて、なかなか非営利なので軍隊型だとなかなか動かないというか誰も手を挙げないというか、そういうみんなが当事者になるみたいな組織の仕組みがほしいなと思って、この間ご相談をオンラインでさせていただいたんですけど、その中でおっしゃってるのはIT化してかなり見える化していくことでみんなが当事者意識を持ちやすくなるというお話だったと思うんですけども、今は実際こういう仕組みを運営していく中で、具体的にどういうやり方でやってらっしゃるんですか?

武井:ざっくりこんなことをやってますって今まとめてるんですけど、分かりやすいところでいうと上司、部下とか肩書きとかが全くないというのが特徴ですね。

三木:取締役会みたいなのはあるんですか?

武井:取締役会はないんですけど、一応今役員っていうのはあります。本質的にはうちの会社はもう役員とか代表というもの自体を必要としていなくて、だけど今の会社法上は役員が1人以上必要っていうのがあるのでしょうがなく決めざるを得ないと。決める上で形だけなんですけど、決めなきゃいけないということは流動性を担保しないといけないので毎年決め直そうと。決め直す時はしょうがなくやるんじゃなくてせめて楽しもうというので選挙をしてるんですね。

三木:選挙(笑)?

武井:選挙はしかも外部の人も投票できるし誰に投票してもいいんですよ。投票だけで決まらないので。多数決では絶対に物事を決めないんですよ。これやってみて気づいたんですけど、多数決ってやればやるほど組織が弱くなっていくんですよ。弱くなるメカニズムは、リーダーシップって基本的にマイノリティなんですよね。だから多数決で決めるとリーダーシップを発揮する機会っていうのがどんどん失われていくし、多数決になると多く票を取ったほうが勝ちになるじゃないですか。でも基本的に今の会社法によると会社って全部それで定義できて、取締役会も取締役の半数以上とか株主も○%以上で○○ができるっていうのが多数決で決まってるわけですよね。あれ自体がもう古いというか、我々からするとこれからの組織の実態にそぐわなくなってきているので、ただ法律としてある以上はそれを完全に取っ払うこと自体ができないので、形式上それをどう我々が目指している組織像にアジャストさせていくかっていう仕組みを結構緻密に作っていて、その1つがこの選挙ですね。全部みんなで投票して、外部の人にも投票してもらって、投票結果を全部オープンにして、その上でしょうがないから誰がやるかっていうのを話し合って決めると。

三木:投票する時にその人の今までの業績みたいなのも情報として出すんですか?

武井:社内では全部オープンになってますし、その人の給料も全部オープンですし、基本的には形だけですけど役員になるとか代表になるってことは会社のマネジメントとかハンドリングをしていく上で一番適しているというか影響力が強い人と捉えられるので、そういう人は自然と給料が高いですし、うちの給料って職務給とか職能給っていうのが一切ないんです。業績連動給もインセンティブもなくて、仕事と給料がつながってないんですよ。つながってないっていうことがすごく重要で、ホラクラシーを実現する上で絶対的に必要で、仕事にお金をつけちゃうとみんな仕事のことをお金として見ちゃうわけですよ。仕事にお金がついていくとお金がついてない仕事をしなくなるんですよね。自然と。だからそうするとみんな自分の部署の仕事しかしなくなるんですよ。なぜなら組織っていうのはそもそもヒエラルキーの形がありますけれども、この四角の中で仕事が定義されてるんですよ。機能部門、それから事業部門っていうマトリックス型でだいたい仕事が定義されていて、さらに階層があってそれぞれの枠の中にジョブズスクリプションというものが定義されてて、その中でKPIとか求められる能力とかっていうものが定義されてて、お前はそれがこなせるのかどうかってそういうふうに人があてがわれていく。そこに合わせて給料レンジっていうのがある程度設定されていくじゃないですか。ということは、会社の評価システムっていうもの自体がその枠の中でしか評価できないんですよ。だからある人がその枠を出た仕事をした場合に評価システム上評価できないんですよ。大企業の場合だとその枠を出ること自体が多くないのかもしれないですけれども、我々ぐらいの規模だと色んなことをやらなきゃいけないですし、優秀な人ほど枠をはみ出ますよね。評価できないから給料が不平等になるわけですよね。その人が実際に会社に生み出してる価値とその人の報酬が釣り合わなくなってくる。しかも時間と給料っていうのがつながってるので。

宇都宮:残業とか?

武井:だから能力が低い人とかズルをする人ほどお金を稼げてしまう。誠実で能力が高い人のほうが評価がシステム上は低くなってしまうっていうのが多いわけですよね。それを上司の面談とかでどうにか調整しようっていうふうにしようとしても無理なんですよ。そもそもの構造が不平等にできているというか明らかに欠陥だらけなので。

三木:そうすると評価システムっていうものは今ないっていう感じなんですか?

武井:ないですね。評価をしないっていうのがホラクラシーの重要なところで。

三木:そうなんですね。評価をしないんですね。

武井:なぜなら上司も部下もいないので、評価をしてくれる人がそもそもいないわけですよ。

三木:評判みたいな感じなんですか?組織の中での評判。

武井:評価をしないのにどうやって給料が決まっていくかっていうと相場で決めるしかないわけですよね。相場っていうのは株式市場の株価みたいなもので、需要と供給で、その市場の原理を導入するためには何が必要かというと情報の透明性が必要で、だから全員の給料がオープンなんですよ。

宇都宮: IPOと一緒ですよね。上場企業公開と。

武井:ただ上場企業の情報の開示の仕方の欠点っていうのもあって、あれは全部結果しか見えないので、プロセスのほうが大事でして、プロセスをうちは全部データ化して社内で見える化しているので。

三木:どういう感じなんですか?何件取ったとかそういう感じですか?営業的な感じですか?

武井:そうです。営業プロセスもそうですし、行動も全部履歴を取りますし、製造業でいうとABM、Activity-Based Managementってあると思うんですけども、あれをうちの会社もやっていて、誰がどの業務に何時間時間を割いたかっていうのを…

宇都宮:原価が見えちゃうんですね。

武井:そうですね。全部レコーディングしてるんですね。アメーバ経営に近いっちゃ近いんですけど、あれもやっぱり我々がやってみた中では良くない部分があって、それは仕事に対してお金をつけるっていうのを社内でやると部署間での壁が生まれちゃうので。

三木:そうですね。競争しちゃうっていうか。

武井:でも本来最終的に会社として儲かってりゃOKっていうことがしにくくなってしまうのが今の管理会計だったりアメーバ経営の仕組みだったりするんですけど。

宇都宮:儲かんないことはしなくなるんじゃないですか?

武井:そうです。

宇都宮:でも投資にはそういう要素が必要になってくると、経営者しか判断しなくなるんですよ。

武井:そうなんですよ。おっしゃる通りで、そういうのをものすごいリーダーシップで「そんなものは必要ない」って言ってやれる人しかできなくなってしまから、大企業はイノベーションが起きなくなってしまう。組織って外的環境に適応するようにみんな自然と収斂されていくと思うんですけど、ヒエラルキーって予測可能経済のもとで設計されてるので、物事が全て計画可能で。

宇都宮:大量生産の時代はそうですよね。

武井:そうです。大量生産とか高度成長期の時代に生まれた組織のあり方であって、組織って情報の流れが先にあってその上にデザインされるんですね。ヒエラルキーっていうのはアナログの環境下においては最も効率的な情報流通なんですよね。

宇都宮:一対一ですね。

武井:だから動物もヒエラルキー作ると思うんですけど、あれって何で作るかというと、ヒエラルキーを作ったほうが組織全体の生存確率が高まるから。

宇都宮:情報伝達の仕方とかですよね。

武井:だから本来は強い人ほど上にいてそれの言うことを聞いたほうがみんな生存率が高まるっていうものなんですけど、ITが生まれて情報の流れが変わったじゃないですか。一対一じゃなくて多対多ができるようになった。これって実際に世の中でみんな体感してると思うんですけど、例えば昔って学校だと連絡網っていうのがあって、電話で伝言ゲームをしていくじゃないですか。誰かが間違えると後ろ全部間違えるじゃないですか。あれってヒエラルキーが本来的に持っている危うさなわけですよね。ここが腐っちゃうと下が全部腐るんですよ。ツリー構造と一緒でここの紐を切ると下全部落ちるんですよ。壊死してしまう。でもホラクラシー的な情報の流れって最近のママさんたちってLINEグループで「明日インフルで学校休みらしいよ」って言って「あ、そうなんだ」って言っておしまい。多対多だから一瞬でおしまいなんですよ。だから情報の流れがもう変わってるんですよ。情報の流れがこういう形になったとすると、これに合わせた組織設計が必然的に必要になってくる。それがホラクラシーだと思う。

宇都宮:情報の流れが複数方向に行くと受け止め方で変わってくるじゃないですか。

三木:誰かが間違えたことを言ったらそれに対して「間違えてるよ」って突っ込みが入るみたいな。

武井:自浄作用が働く。体と一緒ですよね。

 

●アメリカのホラクラシー経営との違い

武井:ホラクラシーっていう言葉自体が今少しずつ広まってますけれども、アメリカで言われているホラクラシーと我々がやっているホラクラシーって実は全然違ってて。

三木:そうなんですか?

武井:ホラクラシーっていう名前が普及してきたからうちも乗っかっただけでして、アメリカのホラクラシーはもちろんヒエラルキーよりも踏み込んだことをやってますけれども、情報の透明性には言及しないんですよ。だから給料もオープンにしろとかって言わない。ホラクラシー憲法っていうのをブライアン・ロバートソンっていうホラクラシーっていう単語を作った人が作っていて、でもそれは会議の運営メソッドとかチームの運営メソッドなんですね。誰かが他のところと連絡を取り合って情報を共有できるようにしないといけないとか、肩書きはなくそうとかってやるんですけど、情報の透明性がなければそもそも成り立たないですけど、でもそれは相当経営全体に振り向かないとできないじゃないですか。だからアメリカってホラクラシー企業増えてますけどみんな失敗するんですよね。

三木:一応増えてることは増えてるんですか?

武井:少しずつ導入をして。

三木:だけど失敗しちゃう?

武井:失敗したり、部分的にだったり。会社全体が生物的に自己組織化をしながら回っていくっていうところにはやっぱりいかなくて、でもそういうふうにいかせるためには情報をまずデジタル化して、組織全体に関わる人の情報の格差をなくせば権力っていうのがそもそも勝手に弱まっていくので。

 

●ホラクラシー組織での働き方や評価について

宇都宮:ダイヤモンドメディアさんってそういう組織になってるとしても、新しく入ってくる人は違うところから来るじゃないですか?最初はこういうことを学ぶ感じなんですか?

武井:人それぞれですね。もう本質的に合う人もいますし、合わない人もいますし。合わない人は言われたことはやるけどそれ以外のことに気づけない人っていうのは難しいですよね。うちの会社って周りとのつながりで仕事をしていくので、コミュニケーションドリブンなんですよ。常にチームと共有しながら「今どんな感じ?」「チームで今何が必要?」「会社で何が必要?」っていうのを自分自身が理解しないとそこにフィットしていけない。

宇都宮:情報は透明にしても情報発信がないと見えてこないってことですよね。

武井:情報発信というよりは周りとか会社の声に耳を傾ける力というか…

宇都宮:受信力っていうことですか?

武井:そうですね。我々の中ではコミュニケーションっていうのは相手を理解する力として捉えてるので、相手を理解する気のない人っていうのは「この仕事お願いね」って言われて「いつまでにこれこなします?」っていうタスク型の仕事の仕方しかできないので、逆に言うとそれが全部が全部悪いわけじゃないですけれども、そういう仕事の仕方であるのであればアウトソースでいいじゃないかと。別に内部の人間にならなくてもいいよねっていうただそれだけ。

宇都宮:会社の人と会社じゃない人が一緒に仕事をしてるとか、そもそも組織の壁自体が薄まってるとかって。

武井:時間と給料が連動してないので、週何日働こうがいいわけですよね。その人がもたらしてる価値で給料というか相場が決まっていくと。

宇都宮:相場制っていうのがおもしろい。

三木:毎日来る必要はないわけですね?

武井:休みも自由ですし、ただ「いや、俺は一切仕事したくないんだ」ていうのであれば別に給料を払わないだけなので。

三木:(笑)なるほどね。

武井:半年に1回給料会議というかそういう場を持ちますけど、そこはめちゃくちゃシビアですよね。ズルができない代わりに貢献している人はすごいちゃんと周りで評価額が決まってくるのでどんどん給料上がりますし、給料上がらない人はずっと変わらないですし。

三木:全体の会議で決めるんですか?

武井:いや、部署ごとに分かれて相場を整える。誰かが給料を決めるのではなくて、全員の給料を見ながら「こことここはもっと差があったほうがいいね」とか。

三木:チームの中でも当然違うわけですね?

武井:そうです。誰かの給料を査定するっていう場ではなくて、給与相場をみんなで見て整えるっていう。その整える時は3つのガイドラインがあって、客観的情報、マーケットバリューとか定量的なデータっていうものをちゃんと確保する。それから加味してはいけないものっていうのがあって、例えば個人の意見とか「俺は給料もっとほしい」とかっていうのは一切無視する。

三木:そうなんだ(笑)。

武井:その人の特性と仕事がマッチしてるかだけしか合わせないですし。働いた時間とか加味されないですし。一定期間、いつからいつまでの成果をとかっていうふうにも見ないですし。そもそも成果と給料が連動してないので、成果主義じゃないんですけど実力主義ってうちはよく言うんですけど。

三木:そこが肝みたいですね。何となく。その給料を整える会議が肝ですね。そこは合意形成されるわけですか?ディスカッションして。「この人はこうだよね」みたいな。主張はできないんですか?「私はこうほしい」とか。

武井:言ってもいいですけど、それに客観的な根拠があれば。「今俺は会社で○○をやっていて、それは他の人がこれぐらいできなくて、マーケットバリュー的には○○で、アウトソースしたとすると○○ぐらいの価値があって、同じぐらいの能力の人を採用しようとすると○○ぐらい難易度が高い」とかっていうのをちゃんと説明できればすぐ上げれますし。

三木:それは自分で説明する必要があるんですね。客観的なデータとか。

武井:説明しなくても周りが勝手に給料を上げちゃうので。そういう人の場合は。

三木:周りが決める感じなんですね。誰か一人じゃなくてチームが決める?何か投票システムみたいなのがあるんですか?

武井:いや、その場で給料を見ながら。

三木:「これはこんな感じだよね」みたいな。

武井:「差がついたほうがいいね」とか。

三木:おもしろいですね。1チームだいたい何人ぐらいいるんですか?

武井:7、8人ぐらいまででこうやって…

三木:それ以上増えたらまた別にして。

武井:そうですね。

三木:7、8人っていうのは何か経験値から?

武井:そうですね。8人ぐらいまでが適正かなとは思ってますね。対面のときのコミュニケーションだと。ケースバイケースですけど。

宇都宮:ボスがいないわけじゃないですか。ヒエラルキーじゃないってことは。

三木:永遠と議論があって決まらないみたいな?

武井:いや、それはないですね。基本的に権力っていうものはないですけど、実力の差はあるじゃないですか。能力の差はあって。その能力の差は何に現れるかっていうと、うちの会社だと実力給っていう給料の差でっていうので、基本的には自分より実力のある人の評価ってできないじゃないですか。ものさしがないので。だから実力が高い人が自然とリードしてファシリテーターとしてまとめていく感じ。

三木:場が勝手にできていくっていうかその中で自然とリーダーというかファシリする人が出るみたいな感じですか?

武井:給料高い人が率先してやっていく感じです。

三木:給料高い人がちょっとファシリテーションしてみたいな?そこも何か自然に任せるというか自動的に場づくりができるという。

 

●エゴが暴走しない仕組みづくり

武井:相場を整えるだけなので会議は1時間ぐらいでおしまいですし、「いや、俺は納得できない」っていうのは加味しないので。

三木:加味しないんですね(笑)。

武井:個人の感情とかモチベーションとかやりがいとかって実はうちの会社一切扱わないんですよ。それはその人個人の話であって、組織全体と何も関係がないですね。言った者勝ちの世界じゃないですか。そういうのを持ち出す時っていうのは往々にしてエゴが暴走してる時なので、我々が作ろうとしている組織っていうのは昔から稲盛さんとか松下幸之助さんみたいにすばらしい人格者が会社を統治している時はすごく整うけれども、いなくなった途端に腐敗していくっていうことも繰り返されるじゃないですか。あれってエゴが暴走し始めるんですよね。エゴの暴走って何かっていうのを我々研究して突き止めたのが、自分の実力以上を求めた時に暴走し始めるんですよね。本人の実力と給料とかやってる仕事に差が出て、例えばその人が今やってる仕事がこのぐらいの難易度があって、でもその人の本来の実力ってここしかない。正しい形は実力を上げてまかなえばいいじゃないですか。でも実力がどうしても届かないとここを色んな方法で埋め始めるんですよ。実力以外のもので。それが嘘であったり他の人をけなすとか情報統制とか情報をコントロールして他の人に見えなくさせるとかっていうことが起こるんですよ。でもそのエゴの暴走自体を、「それは暴走させたお前が悪い」って言ったらそれはそれまでなんですけど、でもエゴって人間消せないので、暴走しない仕組みを作ろうと。ここでミスマッチがした時に、まずそもそもそれが問題が表面化するような仕組み、その表面化した問題をちゃんと合わせないと次に進めない仕組みっていうのに…

宇都宮:仕事と実力をこう…

武井:そうです。だからこうなってる(差がある)と「頑張れ!頑張れ!」っていうのはうちは一切しないんですよ。

宇都宮:やりがちですよね。根性とか。

武井:できないものはできない。普通の組織だと成長っていうものが絶対的に良いものとしてあって、成長しないといけないっていう圧迫があるじゃないですか。それを全部捨てちゃったんです。成長する人はする。しない人は別にしない。でもするもしないも良いも悪いもないと。

宇都宮:実力に合った仕事をしていればとりあえずは良くって…

武井:背が高いか低いかみたいなもので、そこに良い悪いはなくて、能力も生まれ持ったものとかその人が求めてるもので全然違うじゃないですか。その人が言ってることとその人が求めてるものって実は全然違ったりするので。

宇都宮:気が楽ですよね。

武井:そうですね。言行一致じゃないですけどその人がやってることが全てなので、そこに合わせて仕事ができない人はどんどん仕事のレベルを下げていきますし。

三木:それが悪いわけじゃない?

武井:でもそこで仕事と本人の実力がマッチしていて、給料もここまでしか会社としては払えないですけど、それでも良ければいいじゃないですか。プラスマイナスがちゃんと合ってるので。その人の能力っていうものが実は他の領域でもっと高いとかそういうものは他の部署を手伝って仕事の幅を広げればいいじゃないかというのがある。だから管理部門の仕事を手伝う人間もいたりとか、仕事がそうするとこの組織の枠を越えていくんですよ。仕事の広げ方が深掘るのか横に広げるのか縦に伸ばすのかっていうのはその人それぞれの特性であって、伸ばし方が結構みんなバラバラ。

 

●武井様の考える「日本の○○の未来」について

三木:本当はもっと色々お話を聞きたいんですが、ちょっと時間の都合がございまして。いつも最後に皆さんに同じ質問をしてるんですけど、「日本の○○の未来」についてという質問をさせていただいてるんですけど何かありますか?「日本の○○の未来」。

武井:僕はやっぱり日本に限らず世界の会社、企業のあり方っていうのを再定義しないといけないかなと。組織って色々発展してきて今は株式会社が一般化してますけども、株式会社の法律とか仕組みがITが生まれたことによって全然時代遅れになってるので。

宇都宮:法律も含めてですよね。

武井:そうですね。だからみんなフリーランスとして働いたりしてますけども、でもやっぱり母体というものが必要だと思っていて、資産をずっと維持させるためには母体が必要で、その母体が今は株式会社しかなくて、でもこういう経営をしてると今の会社法が明らかに欠陥がある。株式会社の欠陥って他にも研究してみたら結構出てくるんですよね。株式会社って刑事責任が問えないんですよ。だから暴走するんですね。暴走したほうが会社としては儲かっちゃうから、株式会社が突き詰めていくとモラルが破たんしてしまうっていうのは、会社とか中にいる人の問題ではなくて制度の問題なんですよね。だからこれ自体は見直していかないといけないですし、そう考えるとCSRとかっていうのを掲げる必要性すらないと思っていて、仕事をすること自体が本来は世の中への貢献のはずなので、でもそれをCSRとかって掲げなければいけないっていうのはもう株式会社が限界に来てるっていうことだと思うので。

宇都宮:そういう未来を先取りしている?

武井:ギリギリのラインを、逮捕されない範囲で色々やっていって。

三木:それを研究しているって感じですか?

武井:それを突き止めていって、でもそれをやりながらビジネスとして結果を出すことで、我々のやっていることが経済合理性が高いんだっていうのを証明して、新しい法律だったり組織の運営の仕方、自治体の運営の仕方、政治の回し方っていうもの自体の変化の礎になれたらいいなと。

三木:すばらしいですね。

宇都宮:ITによってかなり変わってきたんですよね。

武井:そうですね。ITなしでは作れないと思っているので。

三木:そういう研究所をいずれね。そういう新しい組織の研究所、ちゃんとそれぞれが経済合理性があるっていうことを…

宇都宮:あらゆる組織があるってそれぞれがたぶん制度疲労をしてますもんね。

三木:政治もそうだしね。

宇都宮:学校とかもそうだし。

武井:そうですね。

三木:そういう未来を作っていきたいっていう感じですね。

武井:そうですね。

宇都宮:研究所を(笑)。

三木:本日はダイヤモンドメディアの武井さんにご出演いただきました。どうもありがとうございました。

武井:ありがとうございました。

武井浩三さん
:⇒https://www.facebook.com/kozotakei

WEBSITE
:⇒https://www.diamondmedia.co.jp/

 

 

Story List