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第133回MMS「伸縮性のある生地に配線と歪みを認識するセンサーを埋め込んだ洗えるIoTシャツ「e-skin」の開発」後編 株式会社Xenoma(ゼノマ) 代表取締役 網盛一郎さん

前編からの続きです。

 https://zenmono.jp/story/293

●大学発ベンチャーの今
enmono三木    最近、大企業がオープンイノベーションに取り組む流れが結構あります――言葉が先に走ってしまった気がしますけども――多分、御社に対しても大企業から色々ラブコールがあったりとか、協業の可能性について色々話が来ていると思うんですけど、大企業のオープンイノベーションの動きに関して御社でどういう風に考えていらっしゃるのか伺えればと思います。

網盛    冒頭でもなぜ東大発ベンチャーが目立つかという話で申し上げましたが、オープンイノベーションは昔かけ声で言われていた頃に比べると実際に企業さんも行動が変わってきていて。

三木    そうですね。

網盛    ただハブを出すだけではなくて、アライアンスも含めてかなり積極的になっていると思います。実際弊社にも色々お声掛かりがあったりもします。一方でまだスピードの感じ――特に直接経営に関わる部分になると、なかなかスピードがついてこないところがまだあるのかなという印象もあって。だからこそ大企業さんなので、必ずしもそれが悪いからダメということはないと思います。
網盛    ただ、大企業ももう一段なんらかの形で踏みこまないと、本当の意味で全体がシナジーを持って加速するという感じはまだしないですね。

enmono宇都宮    国内・国外の企業で違いはありますか?

網盛    海外に関してはそんなに経験があるわけではありませんが、海外の企業さんともお話はします。ひとつ確実に言えることは、海外の企業はドラスティックに人材そのものが変わってますよね。

網盛    それはさっき足りないと言ったことのひとつに、既存の事業を維持しようとする傾向が強ければ強いほど新しいものは阻害因子というか既存の企業にとってはマイナスになってカニバリズムが生じることが多いので。日本はそれをギリギリまで守ってやろうという傾向がすごく強いじゃないですか。

三木    ギリギリまで守ろうとしていたけど、そろそろ限界だということでしょうか。

網盛    そうです。最近変わったのは、限界が顕在化してきたから変わらざるを得ないというところがあると思うんですよね。

三木    とてもいい傾向だと思います。

網盛    ただ、海外では逆にそれをもうちょっと早く見切りをつけて、切り離すし、それでじゃあ切り離された人たちが捨てられた子犬みたくなるかというと彼らは彼らで非常にダイナミズムを持って色々な会社を渡り歩くことができているので、そういうことが必ずしもネガティブにとられないというところが、そもそも決定的に違いますよね。

三木    日本も網盛さんがやっていらっしゃるように、大企業からどんどん人材が流出というか旅立って新しい動きを起こすようになってきてるのかなと。

網盛    増えてはいると思います。

三木    私も宇都宮も元大企業にいた人間なので。

宇都宮    定年まで過ごせる可能性が減ってきてますもんね。

網盛    そもそも今の若い人は最初から定年までいられると思っていないので。それもこれからさらに加速していく方向にはなると思います。

三木    実際企業さんとお話をしていて、どの辺が加速の障害になっていると思われますか? 契約の仕方ということなのか、決断・決裁の仕組みなのか。

網盛    難しいご質問ですね。正直僕たちはそれでどこかとエクスクルーシブにコミットしてやっているところは一件もないので、ちゃんとはお答えできないとは思うんですけど、おそらく決裁が必要になるレベルになるときっと重くなるんだろうなと思います。

網盛    NDA(秘密保持契約)なら今は簡単に結べてしまいますが、例えばジョイント・デベロップメント・アグリーメント(共同開発契約 Joint Development Agreement)になるとどう考えても利益が関与しますから、そう簡単ではないですよね。ただ、それはやらなきゃいけないことなので。

三木    どこまでの研究がどっちの所有になるかとかね。その辺の契約書作りは結構大変だと思います。

網盛    むしろ企業の構造は、そもそも企業は営利団体なのでそう簡単に変わることはないと思うんですよ。ただ、いらっしゃる方たちのマインドセットが変わることの方がむしろ大事かなと思っていて、すごくわかりやすい言い方をすると転職した時に、結構ベンチャーって給料がいいと思っている方もいらっしゃるんですけど、ほとんどのベンチャーはまずそんなことはあり得なくて、大企業の方が絶対給料はいいですよね。
網盛    そうすると転職する時にベンチャーって、自由だったり、あるいは給料の低い時期を経て初期にリスクを取ることで成功した後で自分が――。

宇都宮    ストックオプションとか。

網盛    そうです。ストックオプションであったり、あるいはそれこそステータスが上がれば給料は当然上がるので。成功するベンチャーは当然給料高いですから、そういう形でやると。つまり自分の給料を上げるために努力をするということに対してダイレクトにコミットできる場がベンチャーのはずなんだけど、入った時にいきなり高い給料をもらうというのを期待されてしまうと、それがそもそもマインドセットで違うじゃないですか。
網盛    ところが、大学卒業した就職活動の時から就職先の給料っていうのが、「自分がこれからなにをするか」じゃなくて「環境因子としてのベンチマーク」になってしまっているので、そのマインドセットはそもそも変えないといけないと思いますね。

三木    それが日本のベンチャーの成長を阻害している要因になっているかなと思って、結構海外のベンチャーはいきなりある程度の資金調達をして、その中で来てもらえる人のスペックを上げていくという取り組みをしていると思うので。
三木    僕は資金調達と人材ってセットである必要があると思うんですね。たまたま僕の知り合いがある人材紹介の会社のCEOをやっていて、この間独立したんですけど、彼はVCの経験があるので、資金調達をするんだけど、その調達で「こういう人を雇いましょう」と人もセットでベンチャーとか中小企業に提供することを始めようとしていて。
三木    なぜ彼がそういうことをやろうとしているかというと、非常にスペックの高い人がみんな外資のコンサルティング等に流れてしまう。全然優秀な人がベンチャーに行かなくて、それが阻害要因のひとつなんじゃないかということで、人材採用と資金調達を同時にやるというスキームをやろうとしているんです。

網盛    それがうまくいけば非常に面白いですね。

三木    御社は昔の繋がりでかなり優秀な人が集まっているという形だと思うので、人材に関してはほかのベンチャーに比べればかなり充実していると思います。

網盛    そこはやっぱり難しいですよね。調達額が多いのがいいわけではないので。実際にアメリカで調達額が高騰したためにIPO後に株価が下がるという結構悲惨な事態が起こって。あれは最初のバブルだと思うんですよ。ある種ベンチャーに対する投資バブルだと思うんですね。
網盛    最終的に社会を循環させるためには、生んだ価値に相当するだけの経済効果が生まれて回収するっていう形にしないといけなくて。もちろん投資は予めそれを担保するものなのでいいんですが、言い換えるとそこの部分が高コストすぎて、実際に作ってみたらそれほどの価値ではなかったという状態じゃないですか。
網盛    そうるすと、はたと振り返ってみると本当にその給料が妥当だったのかというところに結局戻っちゃうんですよね。

 

●日本で起業する意味
三木    ゼノマは日本/東大発のベンチャーなわけですけど、今積極的に海外へ情報発信されていらっしゃいますよね。

網盛    はい。

三木    それはどんな戦略で海外の方から先に情報発信しようと思ったんですか?

網盛    理由はシンプルで、日本で売らないと申し上げているわけではなくて、より宣伝の効果が高いのがアメリカであるという単純なその一言に尽きるんですね。
網盛    よく「なぜ最初に日本でやってからアメリカに行かないんですか?」とおっしゃる方もいらっしゃるんですけど、だったら同じ質問で「なぜ最初からアメリカじゃいけないんですか?」という風に僕は聞き返すようにしています。
網盛    アメリカは単純に人口も多いですし、それだけ動いている経済のお金も大きいですし、あとなによりアーリーアダプターと俗に言われる――要するに最初に変なモノに手をつける人は圧倒的に向こうの方が多いじゃないですか。そうすると新しいものを売り込むのに、「最初に日本」というのは意味がないかなと思っていて、なおかつコンピュータなんかでも最初にインターフェイスを日本語で作り、日本用のデザインで作ったサイトをアメリカ風に作るのって結構ハードルが高いんですよ。

三木    最初から英語でやっちゃった方が。

網盛    楽なんですよね。そうすると最初に日本で作ったために日本のデザインを引きずるよりは、もっとマスの大きいアメリカのデザインで最初は作って各国対応する時にアメリカに引きずられた方が、まだ全体的にもリーズナブルじゃないですか。
網盛    なので、マーケットを考えた時に日本に限定するっていうのは、今の自由経済の流れからしてもあまり意味がないので、そこはもう最初からそうです。
網盛    一方で、我々は研究開発を日本でやっているんですけど、日本でやることにも意味があると思っていて。

三木    どのような?

網盛    自分の過去の仕事の流れで見ても、モノを探した時に国外じゃないと見つからないケースってほとんどないんですよね。

宇都宮    秋葉原行けば電子部品は……。

網盛    今は残念ながら、電子部品に関しては深セン(土偏に川)の方が見つかることが多いので、ここに関してはちょっと残念なんですが。ちょっと特殊な薬剤も日本のメーカーが作っているものがあれば。あとはなんらかのハードの計測機器であったり製造機器であったりも、もちろんものによってはドイツが強いとかってありますけど、でも日本にも大抵のものはあるんですよ。
網盛    理由はシンプルで日本にはほぼありとあらゆる産業の企業があるので、日本で見つからない製造機器はおそらくないと思うんですよね。一方、僕はアメリカに2年住んでいたんですけど、なにか買うのでもアメリカだと見つからないんですよ。せっかくアメリカで研究しているのに日本企業に問い合わせて日本から物を取り寄せるとか、なんで日本でやらなかったんだろうと思うことも結構あったりして。

宇都宮    デリバリーの時間が結構あるじゃないですか。

三木    こちらが大田区で起業されているのもそういう理由ですか?

網盛    そうです。たとえばそれまでの取引があったりしてるけど、ちょっとここパンパンだなぁ、なにかないかなぁと思ったら、大田区であれば大抵の物が見つかるんです。なので日本でやった方が、こうした色んなものをひとつにミックスしてやることが必要な時には大事だと思います。


網盛    だから前回アメリカ行った時にも同じ質問をされて答えたんですけど、今エレクトロニクスのイノベーションというのはだいぶ飽和していると思っていて、やれることもだいぶ限られてきていて、似たようなものばかり出てくるんですけど、それでもまだあれをやるんだったら深センの方がいいです。中国に行った方がいいと思います。ただ、ひとたび、エレクトロニクスを服に繋げましょうとか――。

三木    まったくこれまでと概念が変わるようなことですね。

網盛    家に繋げましょうとかなると、海外のホテルに泊まるともう施工のレベルが、ほんのちょっとしたネジの塗装ひとつ見ても全然レベルが違うじゃないですか。要するに日本は色んなものすべてがかなり高いグレードでちゃんとできちゃってる国なんですよね。それをやる人もいるんですよ。一から育てたりするのに比べれば、日本でやった方がいいに決まってるじゃないですか。
網盛    その後の量産が海外へ行くとか市場がグローバルになるっていうのは全然別の話で、でも最初に企画をして作る部分については日本は圧倒的に有利だと思います。

三木    僕らの本に書いてある通りのことで。

網盛    ええ、本を読ませていただいて、その通りのことを申し上げて(笑)。

三木    ありがとうございます。1万個以下の量産であれば、日本で開発した方がいいと。

宇都宮    コストが高いっていうのは製造コストであって、でも結局デリバリーとか企画とかを含めると意外と日本はトータルでそこまでしない。

網盛    イニシャルの設備投資も今言ったように日本国内飛んで回ったところで距離は知れてますから。

宇都宮    (海外だと)交通費結構バカにならないですよね。

三木    大田区だったら東京の40分圏内にあらゆるものがあるというコンパクトな都市なので。

網盛    まぁ残念ながら僕らがこれを作る時には結構日本中あちこちを行ってるんですけど(笑)。

宇都宮    アパレルは色々ありますからね。

三木    いやぁ、素晴らしいですね。我々の仮説を実践というか証明していただいて。ぜひ成功していただかないと(笑)。

網盛    むしろこれを英語に翻訳して海外へ発信していただいて。「なぜあなたたちは日本でモノづくりの起業をしないんですか?」と。もちろん、本社/ヘッドクオーターが別にシリコンバレーにあろうが、インドにあろうが、どこにあろうが構わないんですけど、少なくともジャパングレードのもので色んなものを組み合わせてやるんだったら、あなたたちはハブを日本に持つべきだよと。

三木    大田区に持つべきだよと。

網盛    ああ、そう、大田区に持つべきだよと、ぜひ発信していただければ。

三木    そうですよね。この受付とかも全部英語対応にして、表示板も英語にしてね。

宇都宮    羽田も近いし。

網盛    羽田にもまた新しいハブを大田区が作るんですよね。

三木    大田区は考えてらっしゃいますよね。いやぁ、ワクワクする未来ですね。

 

●マイクロモノづくりについてのご意見
三木    少し話題を変えまして、我々マイクロモノづくりという、企画・製造・販売を自分でやりますよという考えを持って動いているんですけど、それについてもしご意見とかがあれば。

網盛    すごく端的に言うと、今回起業をし、場所を確保し、設備も導入し、人を集めたわけですけど、僕らからすれば中小企業さんって羨ましいですよね。

三木    資本力がありますしね。

網盛    で、場所もあって、常にその範囲では熟練した人がいて、あと企画さえあれば。普通に考えれば調達して僕らがやるよりいいものがどう考えてもできるんですよ。
網盛    例えば資金調達をするということに関しても、クラウドファンディングくらいは……といったら失礼ですけど、クラウドファンディングくらいは思いついてもVCさんまで持っていってやろうと踏みだそうとすると、やっぱり既存のマインドセットの部分が邪魔をしているのか踏みだしきれない部分があると思うんですけど、環境だけ見るとほぼすべてのものが揃っているので、むしろそういう形で中小企業さん――別に大企業でもいいんですが――常にインフラだったり人材だったりを持っている人たちが転身というか一歩大きく踏みだした方が、僕はリスクも小さいし、いいと思います。
網盛    僕らみたいなのがいきなり新しくやったって、経営だって――安定しないって言ったら怒られちゃいますけど――安定させるのは大変ですし、歴史がないので。

宇都宮    銀行もなかなか貸してくれない。

網盛    なんか今はお金の流れが、ベンチャーだったらいいけど、中小企業には(投資しにくいというような)バイアスがかかりすぎていて、どういう人たちがなにをするのかの部分に、もう少しフラットに焦点を当てる必要があると思っています。日本でもそういう点ではベンチャーばっかりVCさんが注目している状況はバブルですよね。

宇都宮    企画のところに注目しがちじゃないですか。投資対象として中小企業に目が行くかって考えると、プレゼンがうまくなくて、プレゼン力の差ってすごくあると思います。そこでの見極めがわかる人にはわかるんだけど、わかんない人にはプレゼン資料は見慣れているからどうしてもそっちへ行ってしまう。

網盛    まず、VCさんはもちろん最初に声をかける時には企画を見てらっしゃいますけど、実際の投資対象として見る時はやっぱり経営状態であったり、組織がどの程度安定的に続くかはかなり気にされています。なのでその点では中小企業さんの方が多分有利ですね。もうひとつのプレゼンテーションの上手さとかについては、それは生き残るためだから頑張るべき(笑)。

三木    歴史のある中小企業だと色んなデッドもある可能性が。ほじくると「うわぁ! こんなん来たぁ!」というのがあるので、そこが多分VCさんはちょっと引いちゃうかなと。
三木    まったく更だとなにもデッドもないので。

網盛    そこの透明性は当然必要になりますよね。

三木    中小企業とコラボするという可能性はあるんですか?

網盛    可能性というか今でも結構お仕事は頼んでいます。大田区の中小企業とかには。近隣なので単純に頼みやすいというだけじゃなくて、探しやすいんですよね。大田区も相談に乗ってくださいますし。

宇都宮    治具とか。

網盛    治具は大田区で作っています。ここの上(の階)でも一度頼んだことがあります。

三木    素晴らしい。たまたまこのビルの4階に僕らのzenmonoで支援した、車椅子でボーリングをするっていうのを開発している会社があって、さっきそこで会ったんですけど(笑)。

網盛    あ、そうでしたか(笑)。

三木    このまわりは結構知り合いが多いので。なにか「こういうのない?」というのがあればぜひ。ご紹介することもできますので。

網盛    はい、お願いします。

 

●日本のモノづくりの未来

三木    色々お話は尽きないんですけどそろそろお時間が来まして、皆さんに聞いている最後の質問なんですけど、網盛さんが考える日本の○○の未来。

網盛    あまり危機感を煽る意図はないんですが、先程ちょろっと深センの話をさせていただいたように、僕は「日本にはありとあらゆるものが揃っている」と申し上げましたけど、そのアドバンテージは今みたいにお金が続かないから例えば熟練の技術をもうなくしてしまうとか、そういう風なことを続けていると多分なくなってしまうと思います。

三木    そうですね。

網盛    ただ、それは用途がないからなんですよね。言い換えると用途を企画する人が足りないから今そうなっているのが問題だと思っていて、使う人がいれば使えるはずなんですよ。もっとそこに対する意識を持つ人が増えれば、先程申し上げたような日本の良さがもう一度再構築されて、未来は明るいと思います。


網盛    ただ、もしそこをあと5年~10年放置してしまうと、結局コストだけが高い国になってしまう。

三木    大田区も中小企業が減ってきているし、高齢化が進んできているし。

網盛    そうなんですよ。そこの部分をあまり軽視すると――まぁもちろん全然新しいビジネス産業モデルが生まれて国がなくならなければいいんですが――残念ながら今はそういう流れには見えないので、私としては中小企業さんだけでなく大企業さんも中小企業さんも今あるものを活かすことについて、今ある自分たちの事業の殻とかを取っ払って転身するっていうことを、もっと頑張っていけばこれほど有利な状況はないので。

三木    そのために我々も頑張っております(笑)。

宇都宮    やっぱり高度な技術も使い道がなければ宝の持ち腐れになってしまう。

網盛    高度であることに満足してしまっているんです。

宇都宮    そこにお金がつく場合があるじゃないですか。国の助成金とか。

網盛    でも国の助成金は回らないですよね。それに例えばNASAが「新たにネジを作ってくれ」というなら回るんですけど……いや、NASAもそこまでは回らないですよね。
網盛    やっぱりそこは社会の価値を作る部分だと思うんですよ。高度な技術を作る部分と、社会の価値を作る部分というのは、そもそも元々コンパラ(ブル:comparable・類似のもの)ではないので、社会の価値を作る部分についての受容性を――。

宇都宮    事業慣行ですね。

網盛    そうです。

宇都宮    サービスの方から入ってくる人も多かったりするし、モノづくりはハードルが高すぎて……。そのあたりはいかがですか?

網盛    簡単に言うと日本の教育が「高い技術を作ることが技術者の成功である」と教え続けているうちはダメだと思います。じゃなくて「役に立つものを作れば、それが高い技術なんだよ」と教えれば、みんなの行動が一変すると思いますね。

三木    そのためには中小企業経営者も意識を変えていかないとね。僕らも一緒です。ほんとにメンタルブロックなんですよ。それをちょっと変えるだけで、すごいブレイクするので。

網盛    まったくその通りだと思います。なにかがないんじゃなくて、むしろあるのにその回路を動かしてないという感じがすごくありますね。

三木    やります! 本当に貴重なお話をありがとうございました。とてもワクワクする未来がこの辺(頭上)にこう見えています。モワーッと。

宇都宮    来年にはすごい会社になっていると思います。近寄れないくらいに(笑)。

網盛    すごいプレッシャーですね(笑)。

三木    MMSに出ると超出世するらしいんで。

網盛    ほんとですか!?

三木    縁起がいいんです。

網盛    わかりました。

宇都宮    置いてかないでくださいね。

網盛    いえいえ、はい(笑)。

三木    今、HAKUTOっていう月面のベンチャー(Google Lunar XPRIZEが開催する月面レースに参加している、企業・大学・ボランティアで組まれた月面探査チーム)もこの番組に出たりとか、結構有名になった方が多いんですよ。

宇都宮    たまたまですけどね。

三木    今日はどうもありがとうございました。

網盛    ありがとうございました。


 



▼網盛一郎さん
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https://xenoma.com/

 

 

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